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2026.10.19

海外に売ったら消費税は0円。ただし「証拠の書類」を7年残せた会社だけが得をする

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国内でモノを売ると、消費税は10%。では、海外のお客さんに売ったら?答えは「免税(実質0円)」です。そして、仕入れで払った消費税が戻ってくることもあります。海外の広告サービスなどの請求書は、海外サービスの消費税の記事で解説しています。

いい話ですが、落とし穴があります。輸出した証拠の書類を、きちんと残していないと、免税が認められません。今日は、この「証拠」の話を、数字で説明します。

先に結論:輸出は免税。ただし「証拠を7年」

数字で見る:同じ100万円でも、国内と海外でこんなに違う

材料や外注に、税込55万円(うち消費税5万円)を払って作った商品を、100万円(税抜)で売るとします。

ただし、簡易課税を選んでいる事業者は、仕入れの消費税を実額で引く計算ではないので、このような還付はありません。自社がどの方式か、先に確認しましょう。

「証拠」は、荷物の送り方で変わる

  1. 1発送のたびに、輸出許可書や発送伝票の控えを必ず取っておく
  2. 2取引先ごと・年月ごとに、フォルダにまとめる
  3. 3帳簿に「輸出」とわかるように記録する
  4. 47年間は捨てない(クラウドにもバックアップ)
免税になるもの
  • 海外の取引先への商品の輸出
  • 海外にいる人(非居住者)への役務の提供
  • 非居住者への著作権などの譲渡・貸付
免税にならないもの
  • 国内での飲食・宿泊
  • 国内にある資産の運送・保管
  • 輸出品を作るための、国内での加工委託
令和8年10月1日からの追加ルール

代金を、「取引相手からの支払い」であることが明らかでない方法で受け取る場合は、輸出許可書などに加えて、相手国の輸入許可書なども保存が必要になります。どんな受け取り方が当てはまるかは、国税庁の案内で確認してください。

証拠の書類は、誰からもらえる?

輸出のやり方によって、書類をくれる相手が変わります。

「あとでまとめてもらおう」は危険です。時間がたつと、取れなくなる書類があります。発送した日に、その場でもらうのが鉄則です。

2つの「インボイス」、混ざっていませんか

貿易の世界でいう「インボイス」は、商業送り状のことで、モノの内容や金額を書いた書類です。消費税の「インボイス制度(適格請求書)」とは、別のものです。輸出のたびに商業送り状を作る会社は多いので、名前は同じでも、役割は違うと覚えておきましょう。メールで届いた請求書の保存は、電子取引のルールの記事で解説しています。

帳簿には、何を書いておく?

輸出の記録は、いつ・何を・いくらで・誰に(どこへ)送ったかが分かるようにしておきます。取引先の名前と国、品名、数量、金額、輸出した日が、帳簿や書類から追えれば、まずは安心です。

外貨で売ったときの、円への直し方

売上が米ドルなどの外貨のときは、円に換算した金額で記録します。どの為替レートで換算するかは、会社で方法を決めて、毎年同じ方法で続けるのが基本です。たとえば「取引した日の、銀行の仲値」などです。

よくある質問

Q. 免税が認められなかったら、どうなる?
A. 輸出としての証拠が足りないと、その売上は国内取引と同じ扱いになり、消費税がかかる可能性があります。加算税などが付く場合もあります。

Q. 海外の個人のお客さんに、ネットで売るのも輸出?
A. 日本から海外へ商品を発送して売るなら、相手が個人でも、輸出として扱うのが基本です。ただし、サービスや電子書籍などのデジタルの商品は、別のルールがあるので、税理士に確認してください。

輸出免税は「課税売上」のまま:税金が戻ってくることも

輸出の売上は、消費税が0円(免税)になりますが、消費税の計算上は「課税売上」として扱われます。このため、国内の仕入れや経費にかかった消費税を、取り戻せる場合があります。海外販路の支援先の選び方は、コミッターズのコラム「海外販路開拓の支援先比較」で比べています。

還付を受けるには、消費税の申告書を提出する必要があります。また、簡易課税を選んでいる場合は、この仕組みは使えません。還付の申告は、書類の確認が入ることもあるので、輸出の証拠書類をきちんとそろえておきましょう。海外販路開拓の基本は、コミッターズのコラム「海外販路開拓とは」にまとめています。

輸出を始める前の、3つの確認

  1. 荷物をどうやって送るか(運送会社・郵便など)で、証拠書類が変わる
  2. お客さんが、国内で受け取って持ち帰るタイプではないか(国内で渡す取引は、免税の対象にならないことがあります)
  3. 自社が一般課税か簡易課税か(還付の可否に影響します)

始める前に、顧問の税理士さんに「この売り方で、免税になりますか」と一度聞いておくのが安全です。

まとめ:証拠が、そのままお金になる

輸出免税は、小さな会社でも使える仕組みです。発送のたびに書類を1枚ずつフォルダへ。この地味な習慣が、7年後の安心になります。

※一般的な解説です。個別のケースは顧問税理士などの専門家にご相談ください。

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