あのカラフルな17色のロゴ。会社のサイトに貼りたくなりますよね。でも、実は使い方にはルールがあり、場合によっては国連の許可が必要です。今日は、その線引きを、わかりやすく説明します。
先に結論:情報提供ならOK、商売に使うなら許可
- SDGsの普及のための、情報提供を目的とした非営利の使用は、許可なしで使えます。
- 商品・販促グッズへの使用、資金集め、商業目的の使用は、事前の許可(ライセンス)が必要とされています。
- 許可の窓口は、国連の担当窓口(sdgpermissions@un.org)です。
どこまでOK? 5つの禁止ルール
- 色を変えない(モノクロ化や、色の入れ替えもNG)
- トリミングしない(一部を切り取らない)
- 影などの加工をしない
- 国連が、その会社や商品を承認・推奨しているように見せない
- ウェブサイトで使うときは、ガイドラインを同じページに表示し、自社ロゴの隣には「(会社名)はSDGsを支援しています」のような一文を添える
いちばん迷う「グレーゾーン」
会社のサイトで、自社の取り組みを紹介するときに使う場合。非営利の情報提供なのか、商売のための宣伝なのか、線引きが難しいことがあります。たとえば、商品の販売ページの横にロゴを置くと、商業利用と見られる可能性が高まります。
迷うなら、安全な道があります。ロゴを使わず、17の目標の名前を文字で書くことです。ロゴの使用ルールの話なので、文章で説明する分には別の話、と考えられます(最終確認は専門家へ)。
- SDGsを解説するコラムの挿絵
- 取り組みの紹介(営利目的ではない)
- ロゴを変えずに、そのまま使う
- 商品・パッケージ・販促グッズへの印刷
- 寄付・資金集めの案内
- 商品の宣伝と一体で使うバナー
- 1使いたい場所が、商品の販売や宣伝と近くないかを確認する
- 2ロゴは色・形を変えず、そのまま使う
- 3サイトにガイドラインを表示し、「はSDGsを支援しています」の一文を入れる
- 4商業目的になりそうなら、先に国連へ許可を申請する
許可を取る手間をかけたくないなら、ロゴなしで、「当社は目標12『つくる責任 つかう責任』に取り組んでいます」と文章で書くのも手です。大切なのは、見た目より中身(実際の取り組み)です。
場面別:使っていい? 迷う?
「情報提供」か「商売」かで考えると、場面ごとに整理しやすくなります。あくまで目安なので、迷ったら次の「ロゴなしの書き方」を使いましょう。
- SDGsを解説するブログやSNS記事:情報提供なので、ガイドラインを守れば使いやすい場面です。
- 社内研修の資料(社内だけで使う):商売とは関係が薄く、使いやすい場面です。
- 自社サイトの「取り組み紹介」ページ:非営利の情報提供か、会社のPRかで評価が分かれます。迷いやすい場面です。
- 名刺・チラシ・商品パッケージ・展示会のブース:商業目的になりやすく、事前の許可が必要になる場面です。
- ロゴ入りのノベルティ・販促グッズ:許可が必要な場面です。
17個のアイコンを、1つだけ単独で使う場合も、同じようにガイドラインが当てはまると考えておきましょう。
ロゴなしで書く、3つの例
ロゴを使わなければ、ロゴの使用ルールは関係しません。文字で書くときは、具体的な取り組みとセットにします。
- 「当社は、目標12『つくる責任 つかう責任』に関連して、梱包材の使い捨てを減らしています。」
- 「当社は、目標8『働きがいも経済成長も』に関連して、有給の取得状況を毎月確認しています。」
- 「当社は、目標13『気候変動に具体的な対策を』に関連して、配送の回数をまとめて減らしています。」
「やっていること」を書くのがポイントです。「環境にやさしい」といった、あいまいな表現にならないように、SDGsウォッシュの記事も合わせて読んでみてください。
やりがちなNG:「SDGs認定」風のマーク
自社で「SDGs取り組み企業」のようなオリジナルのマークを作り、17色を使って飾るのは避けましょう。国連が認定したように見えてしまい、ガイドラインで禁止されている「承認・推奨しているように見せること」にあたるおそれがあります。
よくある質問
Q. 日本語のガイドラインは、どこで見られる?
A. 国連広報センターのサイトで、日本語の資料が公開されています。使う前に、最新版を確認しましょう。
Q. 許可なく使ってしまっていたら?
A. 気づいた時点で、使用をやめるか、ガイドラインに合わせて修正しましょう。商業目的の場合は、許可の窓口に相談するのが安全です。
自社の事業から、関連する目標を1〜2個だけ選ぶ
ロゴを使わなくても、「どの目標に関係する取り組みか」は文字で説明できます。ポイントは、17個を全部並べず、事業と本当につながる1〜2個に絞ることです。
- お米や野菜を売る会社:目標2「飢餓をゼロに」、目標12「つくる責任 つかう責任」
- 人材の紹介をする会社:目標8「働きがいも経済成長も」
- 梱包材を減らした通販会社:目標12「つくる責任 つかう責任」
「うちの取り組みは、どの目標に近いか」を考えること自体が、会社の強みの棚卸しになります。
選び方の3ステップ
- この1年にやったことを、3つ書き出す
- それぞれに近い目標を、公式の一覧から探す
- 「何を・どれだけ・いつから」を添えて、文字で紹介する
数字や根拠を添えるやり方は、同じコーナーのSDGsウォッシュの記事も参考になります。
ロゴを使うときの、実際の流れ
- 公式のガイドラインで、使える範囲を確認する
- 自社のどの取り組みが、どの目標に当たるかを決める
- 取り組みの内容を、ロゴの近くに一言で書く
ロゴだけを置くのではなく、「何をしているか」を横に添える。これだけで、見る人に伝わる量が大きく変わります。
小さな会社ほど、等身大で
大きな目標を掲げるより、「うちは、段ボールを減らしています」「地元の食材を使っています」のような身近な一言のほうが、信頼されやすいものです。
まとめ:ロゴの「色」と「使い道」に注意
SDGsロゴは、色を変えず、国連のお墨付きに見せず、商売に使うなら許可を取る。この3つを守れば、大きな間違いは防げます。
※一般的な解説です。個別のケースは顧問税理士・弁護士などの専門家にご相談ください。