在庫は、会社の資金が「物」の形で眠っている状態です。在庫が多すぎれば保管の手間と場所を圧迫し、劣化や陳腐化のリスクも負います。逆に少なすぎれば欠品で販売機会を逃します。このバランスの取り方は、経営者の腕の見せどころの一つです。
棚卸しを「決算のときだけ」にしない
見直しの第一歩は、在庫の棚卸しを「決算のときだけの作業」にしないことです。月に一度でも、回転の鈍い品目を洗い出すと、意外な滞留が見つかります。長く動いていない在庫は、値引きしてでも現金に戻す判断が必要です。置いておくほど価値が下がるものが多いからです。
発注は、ルール化して勘に頼らない
次に発注のルール化です。担当者の勘だけに頼ると、忙しい時期の過剰発注や、不安からの多めの手配が起きがちです。品目ごとに「残りがこれだけになったら発注する」という目安を決める、発注量の上限を設ける。単純なルールでも、無駄な仕入れは目に見えて減ります。仕入れ先との関係でも、発注の頻度と量が安定すると、条件の相談がしやすくなる面があります。
交流会や経営者団体への参加についての相談は、令和の総合商社で受け付けています。 お問い合わせページからご相談ください。
さらに、仕入れの段階で「使い切れるか」「分け合えないか」を考える視点も有効です。近くの事業者と共同で仕入れる、包装単位の小さいものを選ぶなど、地域の中で工夫できることは少なくありません。
在庫管理の仕組みは、大きなシステムを入れなくても始められます。品目ごとの置き場所を決める、入出庫を簡単な表で記録する、出庫の古いものから使う順番を徹底する。こうした基本が回っていれば、滞留在庫の早期発見が可能になります。記録があれば、仕入れの判断も「なんとなく」から「根拠あり」に変わります。
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滞留在庫の処分は、早めに判断する
また、滞留在庫の処分は早めに判断することが肝心です。「いつか売れるかもしれない」という期待で抱え続けると、保管コストと劣化の損失が静かに増えていきます。セールで現金に戻す、セット販売に組み込む、仕入れ先への返品を相談する。選択肢はいくつもありますが、共通するのは「決めて動く」ことです。
なお、在庫の適正量は事業の成長や季節によって変わります。一度決めたルールも、定期的に見直すことが前提です。半年に一度、品目ごとの動きを振り返る時間を持つだけで、発注の精度は保ちやすくなります。
在庫の見直しは地味な作業ですが、資金繰りの改善という形で確実に効いてきます。そして、物を大切に扱う姿勢は、そのまま会社の信用にもつながります。筆者は、在庫の状態は経営の状態を映す鏡だと考えています。
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在庫の持ち方の考え方は、中小機構のJ-Net21のQ&Aも参考になります。取り組みを伝える場として、USMEの紹介記事や、よくある質問のページもあわせてご覧ください。
取り組みを、物語として届ける
経営の工夫は、社内に留めておくだけではもったいないものです。USME(アスメ)は、企業や個人の取り組みを取材し、その背景にある考え方や意思決定の文脈まで記事にするストーリーメディアです。規模の大小ではなく、取り組みの意図と継続性を見て取り上げる方針を掲げています。詳しくは令和の総合商社の紹介ページへ。
会社の現場の工夫や取り組みは、みんなの企業新聞の記事「パッションリーダーズの会費はいくらか|入会金55,000円・年会費132,000円の内訳と入会前に確認したい規約」でも紹介しています。あわせてご覧ください。