BNIのチャプター(経営者の紹介グループ)は、通常30〜40名ほどで構成されます。ところが東京には、その6〜7倍にあたる233名もの経営者が所属するチャプターがあります。BNI TRES STELLAS(トレスステラ)チャプターです。メンバー数で世界1位。しかもこの会、一時は19名まで減って、存続そのものが危ぶまれた時期がありました。
この記事では、トレスステラとはどんなチャプターなのか、「世界一」の数字の正確な意味、19名から這い上がった再生物語、そして「大きいこと」が経営者にとって何を意味するのかを、公開情報に基づいて整理します。
トレスステラとは
トレスステラの正式名称は「BNI TRES STELLASチャプター」で、BNI東京N.E.リージョンに所属しています。TRES STELLASは「3つの星」を意味する名前です。
定例会は毎週火曜日の朝7時から、オンラインで開催されています。公式Instagram(@bni_tresstellas)では「BNI世界NO1の最強チャプター(東京・オンライン)」と掲げられており、対面の会場に集まるのではなく、オンラインで200名超がつながる運営形態であることが分かります。

BNIのチャプターの規模や統計は、BNIジャパンの公式サイトに数字が公表されています。仕組みの概要はBNIの概要ページ、実際のチャプターの探し方はチャプター検索のページで確認できます。
「世界一」の数字を、正確に読む
トレスステラの「世界一」とは、チャプターサイズ、つまりメンバー数のことです。BNI東京N.E.リージョンの公式サイトの実績表示では、トレスステラのメンバー数は233名(2026年9月末現在)で、200名を超えるチャプターに与えられる「ダブルダイヤモンド」級とされています。なお、チャプターの公式ページでは「約250名」と表示されることもあり、メンバー数は時点によって変動します。
規模感を掴むために、BNI全体の数字と並べてみます。BNIジャパンの公式統計では、日本全国で401チャプター・13,074人(2025年9月〜2026年9月の統計)が活動しています。単純に割ると1チャプターあたり約33名で、「通常のチャプターは30〜40人」という感覚と一致します。その中で233名というのは、平均のおよそ7倍。数字の上でも突出した存在であることが分かります。
裏話:19名まで減った会が、なぜ蘇ったのか
ここからは、トレスステラの会員のnote(2024年10月公開)に記されたエピソードです。
同noteによると、トレスステラは約10年前に設立されました。しかし順風満帆だったわけではなく、一時はメンバーが19人まで減り、チャプターの存亡の危機に陥ったといいます。そのとき当時のプレジデントだった山口さんが放ったのが、「本気でない方は今すぐこの部屋から出て行って下さい」という一言でした。実際には全員が部屋に残り、そこからチャプターはV字回復を遂げたとされています。
交流会や経営者団体への参加についての相談は、令和の総合商社で受け付けています。 お問い合わせページからご相談ください。
同じnoteでは、現在のトレスステラについて、紹介(リファーラル)による売上が月数千万円から数億円の規模に上ること、通常のチャプター(30〜40人)の6〜7倍の人数であることも紹介されています。世界一の規模は、最初から大きかったからではなく、一度小さくなった会が立て直された結果だという点が、この会の物語の核です。
大きいことは、経営者にとって何を意味するのか
では、チャプターが大きいことは、所属する経営者にとって何を意味するのでしょうか。
BNIは、メンバー同士が仕事を紹介し合う仕組みです。母数が233名いれば、出会える業種の幅が広がり、「自社の見込み客を知っている人」「信頼できる外注先を知っている人」に届く確率が上がります。経営者が日常的に抱える「良い紹介先がない」「協業相手が見つからない」という課題に対して、紹介の回路そのものが太くなることが、大きな会の価値です。
一方で、人数が多いだけでは紹介は生まれません。トレスステラの再生物語が示しているのは、その順序です。「本気でない方は出て行って下さい」という言葉に象徴される、本気度の文化が先にあり、規模はその後についてきた。メンバー一人ひとりが紹介を出し合う文化が保たれているからこそ、200名超という人数が「薄い名簿」にならず、売上につながる回路として機能しているのだと考えられます。
つまり、交流会選びで見るべきは人数の多さそのものではなく、「その人数が、実際に動いているかどうか」です。大きな会は回路が太い分、自分から積極的に関係を作りにいく動き方が求められます。逆に、少人数のチャプターには、一人ひとりとの関係を濃く築きやすい良さがあります。どちらが優れているかではなく、自社の事業フェーズと自分の動き方に合うかどうかが判断軸です。
もう一つ、規模を支えている条件として見逃せないのが開催形式です。トレスステラの定例会はオンライン開催のため、物理的な会場の収容人数という上限がありません。対面の会であれば、233名が一堂に会する時点で会場確保や進行の設計が大きな制約になります。オンラインという形式が、通常の6〜7倍という母数を運営可能にしている側面はあるでしょう。加えて、朝7時開始というBNIの定例会のリズムをそのまま保っている点も重要です。規模だけを追って仕組みを変えたのではなく、週1回・早朝・紹介の報告というBNIの基本形の上に人数を積み上げたことが、巨大化しても会として機能し続けている理由だと筆者は見ています。
交流会や経営者団体への参加についての相談は、令和の総合商社で受け付けています。 お問い合わせページからご相談ください。
どんな経営者に向いているか
トレスステラのような巨大チャプターが力を発揮しやすいのは、次のような経営者です。
- 幅広い業種の経営者と接点を持ち、紹介の母数を増やしたい
- 早朝(火曜朝7時)の定例会のリズムが生活に合う
- 大人数の中でも、自分から声をかけて関係を作りにいける
- 東京に拠点がなくても、オンライン開催の会なら参加を検討できる
逆に、少人数でじっくり一人ひとりと付き合いたい人や、受け身で紹介が来るのを待ちたい人には、規模の大きさがそのまま成果にはつながりにくいでしょう。会の規模は「紹介が生まれる確率」を上げる要素の一つにすぎず、最後は本人の動き方で決まります。

筆者の見方
筆者もBNIのBRIDGETチャプターで活動していますが、同じBNIでもチャプターごとに規模も文化もまったく違います。トレスステラの事例が教えてくれるのは、世界一の規模は「集まった結果」ではなく、「本気のメンバーが残る文化を作った結果」だということです。
交流会を検討するときは、会員数の看板だけでなく、その会がどうやってその規模を保っているのか、メンバー同士の紹介が実際に回っているのかを見てください。233名という数字の裏側にある19名の危機と立て直しの物語こそ、会選びの判断材料になります。
これは交流会に限った話でもありません。組織が一度縮んだときに、人数を戻そうとするのか、先に「本気のメンバーが残る状態」を作り直すのかで、その後の伸び方が変わります。トレスステラの事例は、経営者が自社の組織づくりを考えるうえでも、一つの参照点になるはずです。
経営者交流会の全体像や他の会との違いは、みんなの企業新聞の記事でも整理しています。あわせてご覧ください。
筆者が活動するBNI・BRIDGETチャプターについて
筆者は、BNIのBRIDGETチャプターで活動しています。BRIDGETチャプターの定例会は、毎週火曜日の夜19時から開催しています。紹介の仕組みを実際に見てみたい方は、見学も可能です(見学は2回まで)。興味がある方は、川口までお気軽にお問い合わせください。
出典
- BNI東京N.E.リージョン公式「BNI TRES STELLASチャプター」(所属・定例会・約250名の表示)https://bni-tne.com/tres-stellas/ja/index(2026年11月5日確認)
- BNI東京N.E.リージョン公式トップ(チャプターサイズ233名・2026年9月末現在、ダブルダイヤモンド)https://bni-tne.com/ja/index(2026年11月5日確認)
- BNIジャパン公式(401チャプター・13,074人、2025年9月〜2026年9月の統計)https://bni.jp/ja/index(2026年11月5日確認)
- トレスステラ会員のnote(2024年10月公開。設立・19名まで減少した危機・山口さんの言葉とV字回復・紹介による売上の規模)https://note.com/benten7/n/n742c0fe3fc89(2026年11月5日確認)
※メンバー数は時点により変動します。本記事の数字は各出典の時点表記に基づいており、最新の人数は公式ページでご確認ください。
※「裏話」の節の内容は会員のnoteに基づくもので、BNI公式の発表ではありません。
あわせて、みんなの企業新聞の記事「コーポレートコネクションズの会費はいくらか|公式非公開の費用と参加条件・参加者の声」もご覧ください。
徳億会とは?
徳億会は、株式会社いかしあい隊が運営する月例の経営者交流会です。着席型の食事会の形式で、「徳を積み重ねる本物の経営者の集い」を掲げています。徳億会会員の費用は、入会金110,000円・月会費36,300円・年会費435,600円(いずれも税込、公式表記)。ビジター参加の費用は回によって異なるため、最新の案内は株式会社いかしあい隊の公式サイトでご確認ください。
ATM会とは?
ATM会は、徳億会と同じく株式会社いかしあい隊が運営する月例の経営者交流会です。立食型の形式で、名前は「A=明るく、T=楽しく、M=前向きに」に由来します。いかしあい隊会員の費用は、入会金55,000円・月会費11,000円・年会費132,000円(いずれも税込、公式表記)。ビジター参加の費用は回によって異なるため、最新の案内は株式会社いかしあい隊の公式サイトでご確認ください。
交流会への参加・見学に興味のある方は、こちらからお問い合わせください。内容を確認のうえ、ご案内します。