飲食店や食品を扱う小売店にとって、売れ残りや廃棄は利益を直接圧迫する問題です。食材費が上がる中で、捨てる量を減らすことは、そのまま利益率の改善につながります。フードロスの削減は社会的な要請であると同時に、経営の基本動作でもあります。
出発点は、廃棄の中身を知ること
出発点は、廃棄の中身を知ることです。「どれだけ捨てているか」だけでなく「何を、なぜ捨てたか」を記録する習慣をつけると、原因が見えてきます。仕入れすぎなのか、仕込みすぎなのか、売り場での管理が原因なのか。理由によって打ち手は変わります。記録といっても大げさな表は要りません。日々の廃棄を項目ごとに簡単に書き留めるだけでも、傾向はつかめます。
仕入れ側では、発注の単位と頻度を見直す
交流会や経営者団体への参加についての相談は、令和の総合商社で受け付けています。 お問い合わせページからご相談ください。
仕入れ側では、発注の単位と頻度の見直しが効きます。まとめ買いによる単価の安さと、使い切れずに捨てる損失は、常に見合うとは限りません。売れ行きの波に合わせて発注を細かくする、賞味期限の異なる食材の使い道を先に決めておく、といった工夫は、小さな店でも今日から始められます。
売り場側では、廃棄になる前に「売り切る」設計を
売り場側では、値引き販売の運用、使い切りを助けるメニューやセットの組み方など、廃棄になる前に「売り切る」設計が重要です。また、スタッフ全員が廃棄の金額換算を意識できる状態をつくると、現場の判断は自然に変わっていきます。
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スタッフとの共有の仕方も工夫の余地があります。廃棄を「もったいない」で終わらせるのではなく、金額に置き換えて見える場所に置くと、現場の意識は変わります。今日捨てた分が何人分のお客様の売上に当たるのか。数字で見ることで、仕込み量の判断や売り切る工夫に、スタッフ自身のアイデアが生まれやすくなります。
一方で、減らすことだけに目を向けすぎると、品揃えが細ってお客様を逃す場面も出てきます。大切なのは、売る努力と捨てない努力のバランスです。売れ残りの記録が蓄積されれば、曜日や天候による売れ行きの癖も見えてきて、仕入れの精度そのものが上がっていきます。記録は、店の財産になります。
筆者が大切だと思うのは、この取り組みを無理なく続けることです。一時的なキャンペーンで終わらせず、日々の営業の中に組み込む。そうして続いた取り組みは、お客様にも伝わる店の姿勢になります。
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食品ロスの数字や進め方は、農林水産省の食品ロスのページに整理されています。事業者の取り組みを伝える場として、USMEやその概要ページもあわせてご覧ください。
取り組みを、物語として届ける
続けている取り組みは、言葉にして届けてこそ、会社の力になります。USME(アスメ)は、企業や個人の取り組みを取材し、背景にある考え方や行動を重視して編集するストーリーメディアです。取り組みの継続性まで含めて伝えることを大切にしています。USMEについては、令和の総合商社のページで紹介しています。
会社の現場の工夫や取り組みは、みんなの企業新聞の記事「ダイヤモンド経営者倶楽部の会費はいくらか|1993年開始の老舗クラブは費用も入会基準も非公開」でも紹介しています。あわせてご覧ください。