年末セールのチラシでは、通常価格の文字が大きく踊ります。通常価格の販売期間は、その文字の裏側にある、もう一つの主役です。
ただし、期間の数え方を間違えると、価格そのものは合っていても表示が崩れます。さらに、数え方は、売った側の記憶では確かめられません。
この記事では、期間の起点と、分母と分子の数え方と、最後に売った日からの間隔を整理します。
野村證券のリテール営業で全国約7,000名中1位を4度。いまは代理店開拓で中小企業の販路をつくる会社「コミッターズ」を経営しています。川口です。
通常価格の販売期間、先に結論
答えは、通常価格は金額の前に期間で確かめる、です。点検の要点は、次のとおりです。
- 起点はセール開始時点です。そこから遡る期間の中で数えます
- 分母は、その商品が販売されていた期間です。分子は、その価格で販売されていた期間です
- その価格で最後に売った日から間隔が空くと、最近の価格とは読まれません
つまり、通常価格は、金額の前に期間の言葉です。次に、起点から説明します。
通常価格の販売期間は、どこから遡る?
まず、消費者庁の考え方では、最近の価格かどうかは、セール開始時点から遡る8週間について検討されます。たとえば、年末セールの初日が起点で、そこから前の期間をたどります。
また、その商品が販売されていた期間が8週間より短い場合は、その期間の中で検討されます。つまり、新しく並べ始めた商品は、並べた日からの期間が物差しです。
一方で、セールが始まってからの日数は、ここには入りません。さらに、来年の予定の価格も、この数え方の材料にはなりません。
セールが重なる年は、起点がその都度動きます
さらに、年末は、歳末の売り出しと年明けの売り出しが近づきます。たとえば、同じ商品が続けて対象になるときは、起点は売り出しごとに決まります。
また、前の売り出しの価格は、次の売り出しの通常価格には、そのままではなりません。そのため、売り出しごとに、遡る期間を数え直します。
なお、通常価格の販売期間の数え直しは、企画の表の中で行います。実は、チラシの文だけを直して、数え直しを省く進め方が、行き違いのもとです。
そのうえで、対象から外れた商品の文は、チラシからも外します。一方で、外し忘れた文が残る事故は、売り出しが重なる時期に起きます。
起点
分母
分子
分子は、通算で数えます
さらに、その価格で販売されていた期間は、通算して数えます。たとえば、価格が途中で変わり、また戻った商品では、戻る前の期間も足し合わせます。
ただし、通算した期間が2週間より短い場合は、最近相当期間にわたって販売されていた価格とはいえません。また、その価格で販売された最後の日から2週間以上経過している場合も、同じ扱いです。
つまり、日数の足し算と、最後の日の近さが、両方とも要ります。なお、この二つは、販売の記録がなければ確かめられません。
通常価格の販売期間を、記録で残す書き方は?
まず、残すのは、価格ごとに、いつからいつまで売っていたかです。たとえば、値札の付け替えの日と、販売の記録の日付を並べます。
別のサイトのはじめて商店街のコラム「小さな店の年末セール、価格表示の確認点」では、通常価格と呼ぶ価格でいつからいつまで売っていたかを、値札や販売記録でたどれる状態にしておくことが出発点だと書かれています。
モノ商材の仕入れや売り方についての相談は、令和の総合商社で受け付けています。 お問い合わせページからご相談ください。
出典:はじめて商店街「小さな店の年末セール、価格表示の確認点」
つまり、記録は、表示を作るための材料です。そのため、セールの企画より先に、記録の側をそろえます。
また、仕入れた商品は売れるまで経費にならない記事でも紹介しましたが、在庫の記録と価格の記録は、同じ棚の話です。さらに、その二つがそろうと、期間の数え直しができます。
なお、残し方にも型があります。まず、値札を付け替えた日は、その日の記録に残します。次に、チラシや案内の控えは、配った日と並べて残します。
さらに、通販の価格は、変えた日の記録が画面の履歴に残ります。そのため、店頭と通販で、残し方を分けて決めます。
実は、通常価格の販売期間の点検で詰まるのは、金額の記録より、日の記録の欠けです。そのため、記録の点検では、日付の欄を最初に探します。
満たさないときは、並べ方を変えます
まず、最近の価格とはいえない価格でも、いつの時点で、どの程度の期間販売されていた価格かを正確に表示する書き方は、考え方の中にあります。
ただし、その書き方は、買い手が読んで分かる形であることが前提です。たとえば、小さい文字で期間だけを添える見せ方では、伝わらない場合があります。
一方で、正確に書けない場合は、並記そのものを見送る判断もあります。なお、見送る判断は、チラシを作る前なら、まだ間に合います。
通常価格の販売期間で、セール前に見る確認4項目は?
確認する項目は、次の4つです。
- 起点になるセール開始時点が、企画の中で決まっているか
- 商品ごとに、販売されていた期間と、その価格だった期間がたどれるか
- 通算の期間と、最後に売った日からの間隔が、線を越えていないか
- 記録とチラシの通常価格が、同じ金額でそろっているか
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ここで大事なのは、セール直前に付けた価格の扱いです。直前に短く付けた価格は、期間の実態がありません。
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なお、点検はチラシの原稿を作る前に行います。実は、印刷したあとの直しは、原稿の作り直しになります。そのため、最初の読み直しでは、期間の記録を最初に探します。
建設資材のセールも、同じ数え方で読めます
年末は、建設会社向けの資材の売り出しも増えます。たとえば、取引先向けの価格表でも、通常価格の言葉は同じ物差しで読まれます。
また、価格表は配った先に残ります。さらに、その残り方では、あとから期間を確かめる場面が出てきます。
そのため、取引先向けの売り出しでも、期間の記録を先に残します。一方で、口頭で伝えただけの価格は、記録の側に残りません。
通常価格の販売期間、今日の最初の一歩
最初の一歩は、セールの対象商品の一覧に、価格の履歴を書き添えることです。まず、商品ごとに、いつからいつまで、いくらで売っていたかを書きます。
次に、起点から遡って、期間を数えます。そして、線に届かない商品は、通常価格の並記から外します。
さらに、数えた結果の一覧は、そのまま残しておきます。実は、次のセールに、前の数え方と今回の数え方を比べる材料になります。
よくある質問
ここでは、通常価格の販売期間でよく聞かれる質問に答えます。
品切れで売っていない週は、期間に入るのか、と聞かれます。答えは、数え方の中心は、その価格で販売されていた期間です。記録でたどれない期間は、材料にしません。
途中で価格を変えた商品は、どう数えるのか、と聞かれます。答えは、その価格だった期間を通算します。通算が短いときは、最近の価格とは読まれません。
セール後に戻す価格は、通常価格にできるのか、と聞かれます。答えは、将来の価格は、この数え方の材料ではありません。実際には、戻す根拠のある価格かどうかで読みます。
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