請求書送付の方法、年末は会社ごとにばらついたまま年を越す会社も少なくありません。郵送だったり、メールだったりと、出す形が担当ごとに違います。
実は、送り方の違いは、届く速さだけではありません。送った側に何が控えとして残るかと、その控えをどう保存するかも、送り方ごとに変わります。
この記事では、請求書送付の方法、比べる軸を1つに決めます。軸は、相手の受け取りやすさと、送った側の控えの残り方です。そのうえで、紙の郵送とメール添付、画面で渡す形を比べます。
野村證券のリテール営業で全国約7,000名中1位を4度。いまは代理店開拓で中小企業の販路をつくる会社「コミッターズ」を経営しています。川口です。
請求書送付の方法、先に結論
先に結論です。請求書送付の方法は、どれか1つに決める話ではありません。相手の受け取り方と、自社の控えの残し方で分ける形が合います。
- まず、郵送は、紙で受け取る相手へ使います
- 次に、メール添付は、データで受け取る相手へ使います
- また、画面で渡す形は、履歴を残したい相手へ使います
つまり、比べる物差しは、控えがどこに、どんな形で残るかです。なお、順位は付けません。相手の経理の受け方で、合う形が変わるためです。
紙の郵送とメール添付、控えの残り方
まず、紙の郵送です。郵送は、相手の手元に紙が届く形です。相手が紙のまま処理する会社では、受け取り方に迷いがありません。
向く場面は、紙の請求書を求める取引先と、現場事務所へ直接届けたい相手です。一方で、送った側の控えは、発送前の写しを自社で残す形になります。発送した日と宛先を控えに書き添えるかどうかで、後からの確認のしやすさが変わります。
次に、メール添付です。メール添付は、請求書のデータがそのまま相手に届く形です。届く速さに加えて、送ったデータが自社にも同じ形で残ります。
ただし、電子で送った請求書は、控えの保存の決まりが紙とは違います。電子取引に当たるため、送った側も、控えを電子データで保存する形が求められます。
別のサイトのおまかせ係長のコラム「電子取引データの保存方法を比較|小さな会社の4つの備え」では、「注文書・契約書・送り状・領収書・見積書・請求書などに相当する電子データを受け取った場合や、送った場合には、そのデータを電子のまま保存することが求められます」と書かれています。送り方を選ぶ前に、控えの置き場所を決める見方が土台になります。
出典:おまかせ係長「電子取引データの保存方法を比較|小さな会社の4つの備え」
画面で渡す形は履歴が残ります
次に、画面で渡す形です。請求のサービスや共有の画面に請求書を置き、相手が画面から受け取る形です。
向く場面は、取引が続く相手と、請求のやり取りを画面でそろえたい相手です。授受の履歴が画面に残るため、送ったかどうかを後から確かめやすい形です。
一方で、相手が画面の操作に慣れていない場合は、受け取りの案内が別に必要になります。そのため、初めての相手には、受け取り方をひと言添えてから使い始めます。
なお、相手ごとに送り方を分ける基準で迷うときは、コミッターズの60分の無料相談でお答えします。決める材料は、相手の経理の受け方と、自社の控えの置き場所です。
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保存の決まりは送り方で変わります
次に、保存の決まりです。令和6年1月からは、電子取引のデータは、保存の要件に沿って電子データで保存する形になりました。
まず、紙でやり取りした請求書は、紙のまま保存できます。データ化する義務はありません。反対に、メールや画面でやり取りした請求書は、紙に印刷しただけでは保存したことになりません。
さらに、電子データで保存するときは、日付・金額・取引先で検索できるようにしておく点も要件です。索引簿を作る方法と、規則的なファイル名を付ける方法が、国税庁の案内では示されています。
そのため、送り方を増やす前に、保存の置き場所を決めます。送る形だけ増えて、控えの置き場所が決まっていない会社では、年明けの確認で探す時間が増えてしまいます。
また、建設会社のように、現場ごとに請求の担当が分かれる会社では、置き場所の共有が先に必要です。現場の担当が送った控えを本社が探せない形は、送り方以前の問題として残ります。
さらに、ファイル名の付け方も、置き場所と一緒に決めます。日付と金額と取引先が名前に含まれる形だと、探すときの手がかりになります。名前の付け方が担当ごとに違う会社では、同じ控えでも探す時間が変わってしまいます。
なお、索引簿を使う方法もあります。表計算ソフトの一覧に、日付と金額と取引先を書き並べる形です。どちらの方法でも、決め方は1つにそろえる点が大切です。混ぜて使うと、探し方まで担当ごとに分かれてしまいます。
請求書送付の方法、比べる軸に戻る
そのうえで、軸に戻ります。軸は、相手の受け取りやすさと、送った側の控えの残り方です。
比べるときは、次の順に聞きます。
- 相手は紙とデータのどちらで受け取るか
- 送った控えは、紙と電子のどちらで残るか
- 控えの置き場所と、探し方は決まっているか
- 相手が画面の受け取りに対応できるか
この順で聞くと、送り方は相手ごとに決まります。たとえば、建設会社なら、元請けには相手の指定の形、現場事務所あてには紙、経理がデータで処理する取引先にはメール添付という分け方が出ます。
さらに、分け方は年末のうちに決めます。年明けに分け方を考え始めると、最初の請求から担当ごとに違う形で出てしまいます。そのため、取引先の一覧に、相手ごとの送り方を書いて残します。
ただし、分け方を細かくしすぎると、担当の引き継ぎで迷いが増えます。そのため、分け方は相手の受け方で大きく分ける程度に留めます。送り方の管理は、請求の速さと同じくらい、引き継ぎのしやすさで決める形が合います。

請求書送付の方法、今日からできる最初の一歩
今日できる一歩は、取引先ごとに送り方を書き出すことです。
- 1取引先の一覧に、相手の受け取り方を書きます
- 2郵送とメール添付と画面で渡す形に分けます
- 3電子で送る相手は、控えの置き場所も同じ行に書きます
この一覧ができると、請求書送付の方法は、担当の癖ではなく会社の決め事になります。年末の請求が重なっても、出す形に迷う時間が減ります。そのため、請求書送付の方法は、年明けの入金確認を早くする設計として決める形が合います。
なお、決めた分け方は、請求書送付の方法の一覧として、担当が替わっても同じ場所で見られる形に残します。
請求書を電子で送る場面の保存の話は、別の記事で整理しています。控えを残す型として、あわせて読めます。
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参考(外部サイト):国税庁、www.reiwa-sogoshosha.com
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