年末年始の休業案内を去年と同じ文面で出そうとして、日付だけ直して終わりにしていませんか。実は、年末年始の休業案内でつまずくのは、文章の上手さではなく、休みの種類の混ざり方です。
自社の休業と、銀行の休みと、取引先の休業は、それぞれ別の予定です。さらに、休みの間も受け付ける連絡と、休み明けに回す連絡の境目も、会社ごとに違います。つまり、年末年始の休業案内は、自社の予定を分けて書く作業から始まります。
この記事では、年末年始の休業案内に入れる項目の型を整理します。さらに、支払の扱いと緊急の連絡先を、読み手が迷わない形で書く順番もまとめます。
野村證券のリテール営業で全国約7,000名中1位を4度。いまは代理店開拓で中小企業の販路をつくる会社「コミッターズ」を経営しています。川口です。
年末年始の休業案内は、先に結論
まず、結論です。年末年始の休業案内は、休業期間と再開の日時を先に書き、次に支払の扱いと連絡の窓口を分けて書く形が基本です。つまり、休みの長さよりも、読み手の次の行動が見えることが大切です。
たとえば、休業期間だけが書かれた案内では、支払を急ぐ取引先は動けません。一方、期間と支払と窓口がそろった案内では、相手は休み前に段取りを変えられます。そのため、年末年始の休業案内は、相手の段取りを助ける文面として作ります。
また、休みの間もメールやフォームは受け付けられます。ただし、返信は休み明けになるのか、急ぎの連絡だけは見てもらえるのかで、読み手の受け止め方は変わります。なお、この境目も案内の中に書いておきます。
銀行の休みと、自社の休みは別です
まず、銀行の休みは、自社の休みとは別の決まりで動いています。金融庁の資料でも、銀行の営業所の休日として、土曜や日曜や祝日と並んで、12月31日から翌年の1月3日までが挙げられています。
そのため、自社がそれより長く休む場合でも、銀行の休みは銀行の休みとして書きます。たとえば、自社の休業期間と、振込や入金の確認ができる期間は、別の行に分ける形です。一方、2つを同じ行に合わせると、支払ができる日を読み違える人が出てきます。
つまり、年末年始の休業案内では、自社の予定と外の予定を分けることが、読み違いを防ぐ土台になります。なお、取引先の休業も相手ごとに違いますので、自社の案内に相手の予定を書き込むことはしません。
別のサイトのおまかせ係長のコラム「予約・請求・問い合わせをオンライン化する手順」では、問い合わせの自動返信について「自動返信:受け付けたことを伝える返信を送り、返信の目安日数も書く」と書かれています。
出典:おまかせ係長「予約・請求・問い合わせをオンライン化する手順」
この考え方は、年末年始の休業案内でも同じです。休みの間の自動返信には、受け付けたことと、返信がいつごろになるかを書いておきます。なお、取引の条件をメールで文字にする大切さを扱った記事でも紹介しましたが、休みの案内も文字にして残すほど、行き違いは減ります。
年末年始の休業案内に入れる4項目
まず、型は4つの部分で作ります。1つ目は、休業期間と、営業を再開する日時です。次に、2つ目は、注文や予約の受け付けをどうするかです。さらに、3つ目は、支払と入金の確認をどうするかです。なお、4つ目は、急ぎの連絡の窓口です。
期間
受付
支払
窓口
たとえば、建設会社の現場のように、休みの間も天候や設備の都合で連絡が入る仕事では、窓口の書き方が特に大切です。一方、窓口を書かない案内では、相手は個人の携帯電話へ連絡するしかなくなります。つまり、窓口は、休む側の都合ではなく、相手の迷いを減らすために書きます。
支払の扱いは、休業案内の中で分けて書きます
次に、支払の扱いは、休業期間の行とは分けて書きます。まず、休みの前に受け付けた請求の扱いを書きます。さらに、休みの間に届いた請求は、いつから処理するのかを書きます。たとえば、入金の確認が休み明けになる場合は、その旨を先に伝える形です。
また、支払日が休業期間に重なる取引先には、案内を出すだけでなく、個別の連絡も添えます。なお、案内文は全員に向けた知らせで、個別の約束の代わりにはなりません。そのため、大事な支払ほど、案内と個別連絡の両方で伝えます。
年末年始の休業案内は、出す場所をそろえます
さらに、案内は、出す場所ごとに文面がずれやすい点にも注意します。まず、ホームページのお知らせと、メールで送る文面と、店舗や事務所に貼る文面の、期間と再開の日時をそろえます。次に、予約画面や問い合わせフォームの自動返信にも、同じ期間を入れます。
たとえば、ホームページだけ直して、自動返信が去年の文面のまま残ることがあります。一方、出した場所を一覧にして見比べると、そのずれは見つけやすくなります。つまり、年末年始の休業案内は、書く作業と同じくらい、出し先の点検が大切です。
現場と配送の予定も、休業案内に添えます
さらに、工事や配送のように、相手の現場と日程がつながる仕事では、休みの間の扱いをもう少し具体的に書きます。まず、休みの前に終える作業と、休み明けに回す作業を分けて伝えます。次に、資材の受け取りのように相手の手配が関わるものは、受け取れる日時を書きます。
たとえば、休み明けの初日に現場へ入る予定がある取引先には、再開の日時だけでなく、当日の連絡の付け方も添えます。一方、細かい日程の変更は、案内文ではなく個別の連絡で扱います。つまり、年末年始の休業案内は全体への知らせに絞り、日程の約束は個別のやり取りに分ける形です。
また、休みの間に届いた注文や見積もりの依頼は、休み明けに受け付けた順で扱うのかも書いておきます。なお、順番の扱いが書かれていると、相手は返事を待つ間も予定を立てやすくなります。
年末年始の休業案内でよくある質問
年末年始の休業案内は、いつ出しますか、と聞かれます。答えは、取引先が段取りを変えられる時期に出します。休みに入る直前の案内では、相手は支払や納品の予定を動かせません。
休みの間の連絡先は、社長の番号を書きますか、という質問もあります。答えは、会社の窓口を書きます。個人の番号を出すと、休み明けの対応の記録も残りにくくなります。
去年の文面の使い回しはだめですか、とも聞かれます。答えは、型の使い回しは問題ありません。ただし、期間と再開の日時と窓口は、その年の予定に直してから出します。
年末年始の休業案内は、最初の一歩
まず、今年の休業期間と再開の日時を決めます。次に、支払の扱いと急ぎの窓口を、型の行に分けて書きます。最後に、ホームページとメールと自動返信の文面がそろっているかを見比べます。
さらに、出し終えた案内は、来年の型として残しておきます。その積み重ねで、年末年始の休業案内は、毎年慌てて作る文面から、直すだけで出せる文面に変わっていきます。なお、浮いた時間は、休み前の支払と納品の確認そのものに回します。
また、休み明けには、案内どおりに動けたかも見直します。次に、問い合わせが集まった場所に印を付け、その場所だけを型に足します。そのため、案内は、出す前の点検と、休み明けの見直しで育っていきます。
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参考(外部サイト):金融庁
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