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2026.10.22

償却資産税の申告は1月末。特例で全額経費にしたパソコンにも、税金がかかります

年末前の備品ミニ劇場年末前の備品ミニ劇場1月1日の持ち物1月1日の持ち物1月1日の持ち物1月1日の持ち物申告が要る?申告が要る?申告が要る?申告が要る?償却資産税の対象と申告のしかた償却資産税の対象と申告のしかた免税点は免税点は150万円150万円

今年の6月に、35万円のパソコンを買いました。少額の特例を使って、全額を経費にしています(仮の例です)。決算でも確定申告でも、処理は済んだはずです。ところが、年が明けると、今度は市町村への申告が待っています。「税務署に出す話では?」と首をかしげるところですが、出す先は税務署ではありません。

じつは、事業で使うパソコン、レジ、陳列棚には、毎年1月1日の持ち物に対して、市町村から固定資産税がかかります。通称は「償却資産税」です。国の税金で全額経費にしたものも、対象になることがあります。申告をしないままだと、あとから5年度分までさかのぼって課税されることもあります。

この記事では、何が対象で何が対象外か、免税点の150万円、年内にやっておくことを整理します。2026年10月時点のルールです。次の基準日は、2027年1月1日です。

野村證券のリテール営業で全国約7,000名中1位を4度。いまは代理店開拓で中小企業の販路をつくる会社「コミッターズ」を経営しています。川口です。

先に結論:1月1日の事業用の持ち物は、1月末までに市町村へ申告します

地方税法の決まりは、次のとおりです。法人も、個人事業主も、対象です。

期限の日が休日にあたるときは、翌日になります(同法20条の5)。令和8年分は、1月31日が土曜日でした。東京都も横浜市も、期限は2月2日(月)でした。2027年は、1月31日が日曜日です。同じ考え方なら、期限は2月1日(月)になる見込みです。日付は、自治体の案内で確認してください。

何が対象で何が対象外か:小さな雑貨店の持ち物で判定します

まず、判定の考え方です。

  1. 1土地と建物以外で、事業に使える資産で、減価償却をするものが、基本の対象です
  2. 2少額で除かれるのは、2つだけです。取得価額10万円未満で、一時に損金(個人は必要経費)にしたもの。20万円未満で、3年間で一括して償却するものです(地方税法施行令49条)
  3. 3それ以外は、金額が小さくても対象です。国の税金で認められている、中小企業者等の少額の特例で全額経費にしたものも、対象に入ります

たとえば、従業員3人の雑貨店の会社が、1月1日に次の持ち物を持っているとします(仮の例です)。

35万円のパソコンが、国の税金で全額経費になる理由は、こちらの記事にあります。令和8年4月1日以後に取得した資産から、この特例の上限が、30万円未満から40万円未満になりました。

35万円のパソコン、買ったら全額経費?令和8年4月から変わった「40万円未満」のルール

名古屋市は、この40万円未満の特例を使ったものも、申告の対象と案内しています。東京都の令和8年度の手引きには、40万円の記載がありません。ただ、条文が除いているのは、先ほどの2つだけです。迷ったら、自治体の窓口に聞いてください。

リース中の機械は、貸主が申告するのが基本です。所有権移転外ファイナンス・リースは、リース会社が申告する、と横浜市が案内しています。契約の種類で変わるので、リース会社に確認しておきましょう。

税額と免税点:150万円は「控除」ではありません

課税標準額は、取得価額そのものではなく、年々減らしていった評価額をもとにします。評価額は、取得価額の5%より下がりません(横浜市の手引き)。たとえば、取得価額100万円の什器は、何年たっても、評価額は5万円までしか下がりません。償却が終わった物を持ち続けても、申告に残るのは、このためです。

税額を、仮の数字で見てみます。

150万円は、超えたぶんにだけかかる線ではありません。150万円に届くと、全額にかかります。免税点は、同じ市町村の区域内にある資産の合計で見ます(同法351条)。

年内にやること:4つ

1月1日現在の持ち物で決まるので、年内に整えておくと、あとが楽です。

  1. 1会計ソフトか決算書から、減価償却をしている資産の一覧を出します。法人なら固定資産台帳、個人事業主なら決算書の「減価償却費の計算」の欄が、出発点です
  2. 2一覧の資産が、いま本当にあるかを、現物で確認します。壊れて使えない物、使っていない物も、持っているかぎり対象です
  3. 3手放す物は、年内に、実際に手放します。1月1日に持っていなければ、その年の対象になりません(賦課期日は1月1日です。同法359条)。1月2日以降に手放した場合は、その年の分を、1月1日に持っていた人が納めます
  4. 4申告書を用意します。東京都は、主税局のホームページからダウンロードできます。書類が必要なら、都税事務所の償却資産班に連絡すると送ってもらえます。電子申告の地方税ポータルシステム(エルタックス)を使うには、電子証明書などを用意して、利用の届出をします

12月に買ったものも、事業に使える状態で1月1日に持っていれば、今回の申告に入ります。1月5日に買ったものは、次の年です。

資産がまったくないときは、「該当資産なし」と申告します(東京都の手引き)。

売ったり捨てたりしたときの税金の扱いは、別の話です。顧問税理士にも確認してください。

ここに注意:書類の上だけの処分は、虚偽の申告です

ここまでの内容は、地方税法などの条文と、東京都・横浜市・名古屋市の案内をもとにしています。自治体ごとに、様式や提出方法、期限の日付は違います。事業所のある市町村の案内を、いちど読んでおいてください。

今日からできる最初の一歩

今年の暮れの備品の棚卸しを、在庫の棚卸しと同じ日にやってください。在庫は償却資産ではありませんが、同じ日に数えると、いちどに済みます。売れるまで経費にならない、という在庫の基本は、こちらの記事に書いています。

仕入れた商品は「売れるまで」経費にならない。売れ残り在庫のホントのルール

数えながら、固定資産の一覧の1行ごとに、「今年、売上を作る役に立ったか」を考えます。毎日使っているレジや陳列ケースは、残します。倉庫で眠っている棚やカートは、手放すかどうかを決めます。催事や卸先の店頭など、新しい売り場を試すときも、手持ちの道具でどこまでできるかを先に数えておくと、買い足す物が絞れます。

備品を数える日は、売上を作る道具を見直す日でもあります。まず、倉庫のいちばん奥にあるパソコンを、1台、見てきてください。

運営元:コミッターズ

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参考(外部サイト):e-Gov法令検索、e-Gov法令検索(2)、自治体、自治体(2)、国税庁、自治体(3)

※一般的な解説です。個別のケースは顧問税理士・社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。

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