年末調整の手間は、申告書を集めるところに集まります。紙で配って、紙で集めて、計算の前に転記する。この流れを電子化するのが、年末調整のクラウドサービスです。
そこでこの記事では、代表的な4つを比べます。マネーフォワード クラウド年末調整、freee人事労務、SmartHR、ジョブカン労務HRです。
比べる物差しは、申告書の回収の仕方、計算の進め方、そして給与や会計の道具との並びです。あわせて、令和8年分から変わる扶養親族の所得要件の線も置きます。線が変わる年ほど、回収と判定の仕組みが効きます。
野村證券のリテール営業で全国約7,000名中1位を4度。いまは代理店開拓で中小企業の販路をつくる会社「コミッターズ」を経営しています。川口です。
年末調整のクラウド、先に結論
先に結論です。4つとも、申告書の回収と計算の手間を減らす作りは共通です。違いは、何の台帳と一体になっているかにあります。
- マネーフォワード クラウド年末調整は、年末調整に絞った形です
- freee人事労務は、freee会計と数字の流れが一続きになります
- SmartHRは、従業員の情報の管理が土台にあります
- ジョブカン労務HRは、勤怠や給与のシリーズと並べる形です
マネーフォワード クラウド年末調整
freee人事労務(freee)
SmartHR
ジョブカン労務HR
つまり、比べる順番は、年末調整の機能そのものより先に、いま使っている給与と会計の道具です。並びが合うと、導入の手間が小さくなります。
4つを1つずつ見る
マネーフォワード クラウド年末調整
マネーフォワード クラウド年末調整は、年末調整に絞ったサービスです。従業員がスマートフォンやパソコンで申告の内容を入れ、会社は集まった内容をもとに計算へ進みます。
マネーフォワードの給与を使っている会社では、並べて使う形が中心です。年末調整だけを先に電子化したい会社でも、入る場所が絞れているため組み立てやすくなります。
freee人事労務(freee)
freee人事労務は、freee株式会社の労務まわりのサービスです。年末調整の機能を持ち、freee会計と数字の流れが一続きになる作りです。
会計と労務を同じ会社の道具でそろえている会社では、年末調整の結果を会計の側へ渡す段取りが簡単になります。従業員の入退社の手続きと合わせて見られるのも、この形の特徴です。
SmartHR
SmartHRは、従業員の情報の管理を土台にしたサービスです。人事の台帳に年末調整の回収が乗る形で、従業員の情報が変わったときに、台帳と申告の両方へ跳ね返らせます。
従業員の数が多く、住所や扶養の異動の管理そのものに手間がかかっている会社では、台帳が土台にある形が効きます。
ジョブカン労務HR
ジョブカン労務HRは、ジョブカンシリーズの労務まわりのサービスです。勤怠管理や給与計算など、シリーズ内の道具と並べて使う形です。
勤怠をジョブカンで取っている会社では、並びがそろいます。年末調整は年の終わりの仕事ですが、土台の日々の勤怠と給与が同じシリーズにあると、確認の行き来が減ります。
令和8年分の線、扶養親族は62万円以下
比べる前提として、令和8年分の線を置きます。扶養親族と同一生計配偶者の所得要件は、合計所得金額で62万円以下です。収入が給与だけなら、給与収入136万円以下が目安になります。改正前は58万円以下、給与だけなら123万円以下でした。
線が上がるため、去年は対象外だった親族が、今年は対象に入る場合があります。その場合は、扶養控除等(異動)申告書の出し直しが要ります。クラウドの回収では、この出し直しの対象者を洗い出す段取りが、紙より組みやすくなります。
別のサイトの控除さがし探偵団のコラム「令和8年分の年末調整、流れと必要書類を整理」でも、扶養親族などの所得要件について「62万円以下(給与だけなら収入136万円以下)」の表で、改正後と改正前が並べて書かれています。令和の総合商社のコラム「令和8年分の年末調整。基礎控除は最大104万円に」でも紹介しましたが、令和8年分は、基礎控除と合わせて、線そのものが動く年です。
出典:控除さがし探偵団「令和8年分の年末調整、流れと必要書類を整理」、令和の総合商社「令和8年分の年末調整。基礎控除は最大104万円に」
なお、各サービスの料金は、従業員の人数で組み立てが変わります。具体的な金額は、各社の公式ページで確かめてください(数値・要確認)。
選び方と、迷ったときの相談先
選び方は、給与の道具から決めます。給与がマネーフォワードなら年末調整もマネーフォワード、会計がfreeeならfreee人事労務、人事の台帳を整えたいならSmartHR、勤怠がジョブカンならジョブカン労務HR、という順です。
年末調整の電子化は、経理と人事の業務の組み立て直しでもあります。業務の流れごと見直したい場合は、コミッターズの60分無料相談でご相談いただけます(コミッターズへのお問い合わせ)。個別の税務の判定は、顧問税理士に相談する形にしてください。
年末調整のクラウド、今日からできる最初の一歩
今日できる一歩は、今年の年末調整で集める申告書の数を数えることです。枚数が分かると、電子化で減る手間の大きさが見え、4つの比べ方に物差しが入ります。
線が変わる令和8年分は、判定し直しの仕事が増える年です。回収の仕組みを先に整えることが、その仕事を軽くします。
合わせて読みたい
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情報サイトのトップ:ENERGY BANK(系統用蓄電池の情報サイト)
運営元:コミッターズ
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※一般的な解説です。個別のケースは顧問税理士・社会保険労務士・弁護士などの専門家にご相談ください。
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